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ここはアメリカ・ボストン?
![]() いや、ここは横浜・伊勢佐木モール。 ちょっぴり西洋の香りを漂わせるこのお店は 当時の洋風化する横浜を感じさせる。 今から155年も前、アメリカ・ボストンで生まれ 愛され続けてきた『ボストンクリームパイ』。 雑誌で目にした瞬間、レトロでシンプルな その姿に、心奪われてしまいました。 しかし1ホールという大きさのボストンクリーム パイをなかなか食べる機会がなく・・・ そんな中、ボストンクリームパイの ちっちゃい版、その名も『ミニボストン』なる ものがあるとの情報を入手。 それならぜひ食べに行こう!思い立ったら吉日、 昔よく訪れていたここ伊勢佐木モールへ何年かぶりにやってきました。 学生の頃、友達とよく遊びにきた場所。 思い出のちょっと怪しいカラオケ屋、朝までオールしたジョナサン、 刑務所に入った数と大きな傷跡を自慢げに話す、ゆかいなおっちゃんに出会った場所、 警官総勢約30人も出動する乱闘事件を目の当たりにした夜のパン屋前。 おっちゃんが語った言葉のおかげでそれも怖くなかったこと。 ここにいる人々や、街並はなんでこんなにディープな感じがするんだろう。 そんな不思議な緊張感を漂わせているこの街が、私はなぜか心地よくて好きだ。 さらにその先にあるのは"ここからはちょっと怖いから行かない"と勝手に決めていた 境界線である道路。 その境界線の先に『ミニボストン』はある。 海を越え、時代を越えて愛されて来たそれを求めて、 私はこの境界線を越えてみることにした。 しかし昼間ということもあってか、怖いと思っていたその先は 予想外にすがすがしいもの。 初めて通る道にはタイムスリップしたかのように、伊勢佐木町ブルースが流れていて、 ちっぽけな少女の記憶を遥かに越えた深い歴史が、ここ伊勢佐木町には刻み込まれて いるのを確かに感じました。 そして、きっとその歴史を97年もの間ここでずっと見続けてきたのは このお店、『浜志"まん』。 ![]() いろんな思いの中、やっと たどりついた『ミニボストン』は 上質なチョコレートの とってもいい香りがしました。 惚れ惚れしてしまうこの模様の下には さっぱりとした生クリームと 甘過ぎないカスタードクリーム、 ふわふわのスポンジケーキ。 とってもシンプルで素朴な味。 いろんなケーキが食べられるようになった今、 このケーキはこれからもずっと変わらず 存在し続けてほしいと思った。 また食べに来たいな。 そう思ったのは、このケーキの味なのか、 歴史の重みからなのか、はたまたお店を後にする時、 ちょこんと姿を現し、優しい笑顔で見送ってくれたおばあちゃんの姿が やけに印象的だったからなのか。 すべてひっくるめてこのボストンクリームパイは愛され続けてきたんだと、 なんだか温かい気持ちでいっぱいになれるケーキでした。 絶対、また食べに来よう。 そう思った帰り道、伊勢佐木町ブルースがまだ流れていて きっとこの街はそう簡単に変わったりしない、そんな安心感を漂わせていました。
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by miracle-ringo-go5 プロフィール
ミサコ☆ 青森県出身。 フリーデザイナー、 時々小旅人。 カテゴリ
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